カメラ・トークは仏壇




小沢
「本当に正直な意味でカメラ・トークというのは、いろんな意味で丸出しにしているんじゃないかなぁ、こっち側が。そんなもん見せたくないんですけどね。だってみっともないもん、すごい(笑)。カメラ・トークってすごくみっともないしね」

小山田
「ファーストはもう、僕らは余裕をもって作っちゃっていたから、がむしゃらになる的な青臭さってあんまりなかったんだと思う。でも今回は知らないうちに一生懸命作っちゃってたから、そういうところでの青臭さが垣間みられると思う」


小沢
「カメラ・トークは綺麗なアルバムだと、100%綺麗だからこそいいんだ、という評論があったし、大体の人はそう思ってると思うんですけど、あれはそんなに綺麗じゃないんですよ。で、僕らがあれを傑作だと未だに言ってるのは、綺麗じゃないアルバムだからなんですよ。床の間の置物として充分すぎるくらい綺麗なアルバムなんだけど、でもあれは置物じゃなくて、実は仏壇でもあるんですねえ。」

「……あれはね……あのアルバムはね、ロックなんですよ。うん……だからね、ウチもロクなもんじゃないんですよ。何だかんださあ 『ロック村バカヤロー』とか何とか挑発しながらさ……あ、キカイダーみたいなもんですよ、だから、半分機械に改造されながら、やっぱり半分はまだ生身でさあ。結局ダサイよなあとか……思いますよ。あーあぁ(笑)」

フリッパーズにとって、当時の日本のロックシーンにはろくなバンドはいなかったこともあり、そんなロック村を否定しつつ。かと言って、ポップ村もダサい音楽ばかり…。ロック村の住民には「軟弱なやつらめ…」「オシャレ気取りやがって…」、というように嫌われてたりしていたようです。。。

でも、自分たちの音楽は、特にカメラトークのときは、彼らなりにがむしゃらに作ったという事実は、ある意味ではロックなんだ、ということを言っているのだと思います。


そうそう、カメラ・トークの別名は、アナーキック・ロマンティシズム・オブ・ユース(Anarchic Romanticism of Youth)。 ※ちゃんとジャケットに書いてます。

これは若気の至りと訳しても構わないのだろうか。

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